Python の基礎知識 [1]

前回で Python 開発環境のインストールができたので、次は Python の基本的な使い方・文法などを確認します.詳細については Python 公式ドキュメントですべて公開されていますが、ここでは基本的な使い方に絞って確認することにします.

Python インタプリタ

Python コマンドを引数なしで実行することで Python インタプリタ(インタラクティブシェル)が起動します.この状態では、下記のようにプロンプトに続けて Python のコードを入力することで対話的に実行結果が表示されます.簡単な計算や、新しい機能を使うときの確認などに役立ちます.

Python スクリプトファイルの実行

Python プログラムをファイルとして保存し、そのファイル名を引数として Python コマンドを起動することでプログラムを実行する方法です.Python のスクリプトファイルは .py という拡張子のファイルとして保存します.

Python プログラムの基本

ここからは、Python で扱えるデータや制御の文法等についてみていきます.
数値型と演算
Python における数値型には、整数(int)・浮動小数点数(float)・複素数(complex)の3種類があります. 数値がどの型であるかは Python の組み込み関数 type() で調べることができます.
>>> type(100)
<class 'int'>

>>> type(1e10)
<class 'float'>

>>> type(0xff)
<class 'int'>

>>> type(6+9j)
<class 'complex'>
  • 整数型
    整数型(int型)は小数点なしの数であり、精度の制限はありません.通常の10進数のほか、2進・16進・8進表現が可能です.
    • 2進数は数の先頭に “0b” を置き、その後に “0” または “1” の数値で表現
    • 16進数は数の先頭に “0x” を置き、その後に “0” ~ “9” および “A(a)” ~ “F(f)” の数値で表現
    • 8進数は数の先頭に “0o” を置き、その後に “0” ~ “7” の数値で表現
  • 浮動小数点型
    浮動小数点型(float型)は小数点を含んだ数値型です.指数表記を使って表すことも可能です.
  • 複素数型
    複素数型(complex型)は実部と虚部を含んだ複素数を表現し、虚数は “j” または “J” で表します.複素数 z から実部および虚部を取り出すには、 z.real および z.imag を使用します.
Python における数値演算は以下のようなものが利用できます(演算対象数値の型によって利用できない演算もあります.)

演算結果
x + yx と y の和
x - yx と y の差
x * yx と y の積
x / yx と y の商
x // yx と y の商を切り下げたもの
x % yx / y の剰余
-xx の符号反転
+xそのまま
abs(x)x の絶対値または大きさ
int(x)整数への変換
float(x)浮動小数点数への変換
complex(x)複素数への変換
c.conjugate()複素数 c の共役複素数
divmod(x, y)(x // y, x % y) からなるペア
pow(x, y)x の y 乗
x ** yx の y 乗

文字列
Python で文字列を記述するには、単引用符 (‘…’) で囲むか、もしくは二重引用符 (“…”) で囲みます.引用符は、”¥” でエスケープできます. – 文字列は、”+” を使って連結したり、 “*” を使って反復することができます. – インデックス(添字)を使って指定した文字を取得することができます. – 組み込み関数 “len()” を使って文字列の長さを取得することができます.
>>> s = 'Hello'
>>> t = 'Python'
>>>
>>> str = s + t
>>> str
'HelloPython'
>>>
>>> str[1]
'e'
>>>
>>> len(str)
11
>>>

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