柳内啓司著『人生が変わる 2枚目の名刺 -パラレルキャリアという生き方』を読んでみた.
著者の柳内啓司氏は,本業と社外での活動が相乗効果を生むことで人生が好転することに気づき,現役サラリーマンの立場から2枚目の名刺を持つ働き方(パラレルキャリア)の魅力を伝えている.
本書の内容と構成
第1章 2枚目の名刺で活動するメリット
第2章 2枚目の名刺を成功させるヒント集
第2章 これから世界で起こること,そんな時代に合った働き方
本書の中で筆者は,将来やりたいことがある人に向けて,「会社をやめずに,とりあえず今から始められることをやってみる」ことを提案している.サラリーマンをやめることなく2枚目の名刺として活動を始めてみるほうが,「不確実で先が読めない」今の時代には合っているという.
2枚目の名刺の活動として始めることのメリットは本書の中で多数挙げられているが,
- 本業の収入があるからこそできる冒険があり,試行錯誤を重ねることができる
- 心からワクワクすることに本気で取り組むことで人生が豊かになる
- 生きがいを本業以外にも持つことで,仕事に依存することなく精神的な安定が得られる
などが特に大きいだろう.
本業を決しておろそかにすることなく2枚目の名刺の活動をしていくことで,収入面のみならず,自分が「これをやっている時が一番自分らしい」と感じられる,いわば人生のテーマといえる「背骨」を見つけ,より人生を充実させていくことができる.
日本は以前のような経済が安定成長していた時代ではなく,穏便にサラリーマン生活を送っていれば給料がアップする時代ではない.何もしないことが最大のリスクといえ,失敗を恐れずに新しい価値創造にチャレンジしていく必要がある.